1/1

第九の波

¥2,090 税込

残り1点

なら 手数料無料の 翌月払いでOK

送料が別途¥200かかります。

この作品は、2012年、江原道にある町で実際に起こった事件をモチーフにしているが、ルポや告発小説とは異なる。ソン・イナ、ユン・テジン、ソ・サンファという主人公を通して、一見平和そうな田舎の小さな町の裏側を生々しく描く。そこには富の分配から疎外され、不条理な生活を強いられた人々がいる。著者のチェ・ウンミは、陟州を金と権力によって手中に収めようとする者たちが現れるのも、私たちの生きている社会に問題があるのではないかと問い続ける。
作品の最後の方でソン・イナが、荒波が押し寄せては引いていく陟州の海岸をゆっくり歩いていくシーンがある。『第九の波』は、それでも私たちはこの社会で戦いながら生きていかなければならないという、チェ・ウンミ文学らしいテーマを垣間見せてくれる。
『第九の波』というタイトルは、19世紀ロシアの海洋画家イヴァン・アイヴァゾフスキーの代表作から取っている。(公式より)

著者
チェ・ウンミ
1978年、江原道インジェ生まれ。東国大学史学科を卒業したあと、仏学研究所に勤める。2008年『現代文学』の新人推薦に短編小説「泣いて行く」が当選し、作家としてデビュー。いま最も注目される作家の一人である。
小説集に『あまりに美しい夢』『目連正伝』、中編小説に『昨日は春』、長編小説には『第九の波』がある。2014、2015、2017年と続けて若い作家賞を受賞。本書『第九の波』は、緻密な描写力と卓越した洞察力が評され、2018年大山文学賞を受賞した。どの作品にも著者の仏教的な世界観が垣間見られる。


訳者
橋本智保
1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。
訳書に、鄭智我『歳月』、千雲寧『生姜』(ともに新幹社)、李炳注『関釜連絡船(上・下)』(藤原書店)、朴婉緒『あの山は、本当にそこにあったのだろうか』(かんよう出版)、クォン・ヨソン『春の宵』(書肆侃侃房)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)、キム・ヨンス『夜は歌う』(新泉社)など。

商品をアプリでお気に入り
  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥2,090 税込

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      その他の商品